EMIS整備の経緯  

     

  阪神・淡路大震災では、災害時の初期医療体制が十分確立していなかったほか、医療機関のお互いの情報、行政や他県医療機関等への情報発信、共有ツールが無く、被災時は電話の輻輳など通信手段の問題もあり、互いの情報がわからないままという状態でした。

その結果、それぞれの医療機関が自ら『最後の砦』の決意で、ベストを尽くそうとしました。後日の検証によって、被災地域内の病院医師一人当たりの患者数(傷病者)が1桁台から3桁台までのばらつきがあることが判明しました。こうした背景から、広域災害救急医療情報システム(EMIS)が構築されてきました。

平成22年現在では、モバイルパソコン、携帯電話各社のデータ通信の普及や、多くのDMAT指定病院に衛星携帯電話が配備されるようになり、被災地内でもインフラに左右されずインターネット環境を確保できる状況になりつつあります。
 

     

EMISの特徴
医療機関と行政、関係機関の情報共有ツール
共有する情報
需要情報:病院被害情報、患者受け入れ情報
病院のキャパシティー:平時に把握
供給情報:DMAT活動状況
災害時に共有が必要な情報のリスト
病院が発信すべき情報のリスト
災害時病院マネージメントに必要な情報のリスト→病院支援ツール

   

  EMISの活用
「病院選定」
災害は平時のキャパシティーを超えた事態
平時のキャパシティー内での病院選定は非合理的
災害時は分散搬送が基本
キャパシティーに対し等しく負荷がかかるように分散するのが理想
{以下の情報を総合して判断}
キャパシティー:病院の受け入れ可能患者数(平時)
負荷:災害時に受け入れた患者数(詳細入力による)

「病院支援」
DMATによる初期、病院支援の方法
DMATは経時的な詳細情報(受入患者数、要転送患者数)の入力更新体制確立を目的として支援する
DMATは入力更新体制の確立は後方搬送のために必須であると被災地内病院に説明し、病院側から合意をえる
⇒DMATと病院の協力体制の確立
重症患者を一か所にまとめ、一覧表を作成し、経時的に把握できるよう支援:搬送トリアージ体制の確立
重症患者が集められるよう、院内の動線の整理:病院における受入体制の確立

「資源投入、患者搬送」
都道府県・DMAT等の役割
被災地内の医療機関の被災状況把握
-EMISへの入力
-DMAT、消防機関への情報共有
円滑な災害支援、患者搬送 
 

     

      EMIS全病院登録の推進、入力の実効性の向上、全医療機関への周知、都道府県代行入力機能の強化、保健所に対する研修、DMATによる代行入力の検討など、様々な課題がございますが、EMISを利用することで、円滑な医療活動、医療支援、後方搬送が行える!利用したほうがいい!というシステムにEMISは年々進化しています。

平成22年度には、広域医療搬送患者管理システムなども実装され、行政・DMAT等で災害時に円滑に医療活動ができるよう、日々検討され進化しています。
 

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